効率と相反するもの
今新しいshaping roomの構築に頭は一杯でチューンオーダーも溜まっている
かなりテンパっている毎日ですが、心静穏にチューンに向かうことが一番
の目標になっているここ何日かです
そんな中にふと見かけた僕の好きなインスタの中のフレーズが刺さりました
効率と合理性を尊ぶ昨今のクリエイティブの現場
という一文でした、自分のチューンの進む方向は何処なのか?つねに考えているのですが
効率を求めることで自分の求める仕上がりが維持できるのか?クリエイティブに削れるのか?
求めるところは確かめ見える中での繊細なアイロンワークと言ったところでしょうか
ワクシング一つとってもものすごい工程の数で仕上がっていきます
数を追いかけるチューナーは効率を求めるでしょう、しかしそれが成しえない世界が
あると思うのです、アイロンが滑る感触、ワックスが溶ける抵抗感すべてが織りなす
ワクシングは手作業ならではの仕上がりがあると考えます
僕の中でスクレーピングは重要なパートです、すごく繊細で完璧に削り上げることの
難しさは削った方ならわかっていただけると思います
ここを含めた最終形が僕の考えるチューンです
削ってしまえば全て綺麗になるのは事実です、傷を埋めて削り磨くのも
一つのチューンです、ソールを削る範疇、エッジの調整のアンサンブル
その板のチューニングの落とし所探しもチューンの一つの形と思っています
時間をかけて削り込めば良いとはならないこれもチューンの一つの真理だと
考えます、必要なだけ限りなく最低限のシェイプで完了する僕の目標とするところです
板はその一生をなるべく長く乗り手とともに歩むのが幸せだと考えるからです
ソールの面のリシェイプとエッジのリタッチで乗り味は劇的に変化する時もあります
ハンドシェイプにこだわるのはその素晴らしさがまぎれもなく存在するからです
僕のエッジシェイプ、ワクシング、ソールメイクを信頼してくれるカスタマーの為に
今日も磨き整え調律させていただきました、雪が近づいています
MAGICFILEMAN