春雪ワックス
そろそろザラメのシーズンがやってくる、恐怖のストップ雪のシーズンでもある
妖怪板掴みとか色々と言われているが、あの感覚はシリアスな沢底などでは
この先に進めるのかどうかの死活問題となる
この季節となると解決策を相談されることが増えるが良い風邪薬ないですか?
ぐらい難しい問題なのだ
ワックスひと塗りで解決できれば苦労はないのだが、そうはいかない
原因は色々とあって、なかでも水分、汚れ、が一番の大敵となる
基本はストラクチャーをソールに加工することと、撥水性にすぐれた
汚れをつけにくい滑走剤を塗ることだと思う
ストラクチャーを入れることでソールには畳の目のような溝が作られる
これが雪の表面の水分の膜を切り裂いて排水してくれることで
吸い付きを防ごうとゆうものだ、確かに効果はあるのだが、パウダーシーズンになると
今度はこの溝が抵抗を生み滑らなくなることもあるから、パウダー用と春雪用の
2本が必要となるが一般的ではない、僕は極めて細かい目のストラクチャー加工で
両方でそれなりの効果が出るようにしている、よほどのレーサーでもない限り
中低速域での滑走が多いスノーボードではけっこういい結果が出ている
あとは山の中で汚れ取り用のスクレーパーとどうしようもない時用にリムーバーを
染み込ませたペーパーを持って行き、真っ黒なヤニは拭き取ってしまう
その上に固形の生塗りワックスを塗って滑れば1キロぐらいは突破してくれる
液体状の滑走剤はさらに滑るので2キロぐらいはまるで何もなかったかのように
滑るのだが、ソールの状態が綺麗に作られていることが条件となる
いずれにしても、様々な要素を重ね合わせて滑りに繋げていくわけだ
簡単に気持ち良く滑らしてくれないのが春雪なのだ
しかし雨が降って綺麗に洗われたザラメが放射冷却でクラストして、それが溶け出し
表面の薄氷の下に霜状のザラメが育つとき、パウダーの様な感覚で滑れる雪が
存在する、これがあるからストップしようが汚れてしまおうが山に向かうのだ
もう少しで第2シーズンの始まり、楽しみでならない